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アップルを突き動かした、IDEOの「デュオドック」プロトタイプ

 duo dock

たまーにこのブログで登場するIDEOですが(地下鉄の自販機の売り上げをアップさせた、IDEOのユニークな行動観察調査手法)、彼らの伝説の(?)事例を今回は紹介してみようかなと思います。

今をときめくアップル・コンピューターを突き動かした、素晴らしいハードウェアプロトタイピングのケース事例です。

1992年 パワーブック・デュオ210

なんて書いても何のことか分からないかと思いますが、パワーブック・デュオ210はアップルが送り出した、当時としてはかなり斬新なノートPCでした。
(※英語ですが、こんな感じ。)

  • FDDがない(フロッピー装備は当時としては当然のものでした)
  • 当時としては異例の薄型・軽量設計

そして、このデバイスをデュオドックに格納するとパワーアップして、デスクトップの力を発揮するというものでした。
今とのあまりの違いにびっくりするかもしれませんが、当時はこれが最先端だったわけです(汗

そして、このデュオドックの設計を「ひっくり返し」たのがIDEOでした。

※ちなみに、IDEOはアップルと50以上のプロジェクトを行っているそうです。

アップルを突き動かした、IDEOの高速プロトタイプ手法

さて、ここで課題になったのが、デュオドックの収納方法。

アップルは安価で確実な方法(手で入れて、機械的にカチっと留める)を想定していたのですが、そこは一筋縄でいかないのがIDEO。

ビデオデッキみたいに、すっと入れると自動的に中に装着され、自動で起動させるのがいい

確かに言われればそうですが、アップル側は「価格も掛かって開発も伸びてしまう」とかなり渋ったそうです。
そこで、IDEOのマネージャは命じます。

機械式の開発はストップ!
ビデオデッキ型のプロトタイプ(試作品)を2週間で作ろう!

2週間って、そりゃあんた短すぎ・・・って普通は思うのですが、コストは玩具向けのモーターを使って凌ぎ、板とプラスチックだけのものから出発して改良を重ねていったそうです。

そして2週間後。

IDEOの試作品の素晴らしさに、アップル担当者は感動して社内に見せて周り、その場で権利を買い取りました。
試作品を置いた会議室は、まるで展示場のように盛り上がり、(当時)CEOのジョン・スカリーをも動かしてしまいました。

アイデアを具体化し、高速で改良を重ねた、お手本のように鮮やかなプロトタイプ手法。
IDEOでなければ、ここまでの影響力をアップルに及ぼすことはできなかったのではないでしょうか?

※個人的にも、この話を知ったときはちょっとばかり感動してしまいました(汗)

言葉や紙だけでは伝わらない、作れないものを実現する手段として、ウェブだけでなく色んな世界優れたプロトタイプの思想が広まるといいですね。

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