- 2009-11-24 (火)
- Twinkle Twinkle Little Star!
久しぶりにカーネギーの「人を動かす」を読み返しました。
その中で紹介されている有名なエピソードが「父は忘れる」です。
読んでいて、柄にもなく(?)ぐっと来てしまったので、ぼちぼちタイピングをしつつここに少し。
少々長文ですが、よろしければお付き合いください。
父は忘れる(リヴィングストン・ラーネッド)
坊や、きいておくれ。
お前は小さな手に頬をのせ、汗ばんだ額に金髪の巻き毛をくっつけて、安らかに眠っているね。
お父さんは、ひとりで、こっそりおまえの部屋にやってきた。
今しがた間で、お父さんは書斎で新聞を読んでいたが、急に、息苦しい公開の念にせまられた。罪の意識にさいなまれておまえのそばへやってきたのだ。
お父さんは考えた。
これまでわたしはおまえにずいぶんつらく当っていたのだ。
おまえが学校へ行く支度をしている最中に、タオルで顔をちょっとなでただけだといって、叱った。
靴を磨かないからといって、叱りつけた。
また、持ちものを床のうえに放り投げたといっては、どなりつけた。
今朝も食事中に小言を言った。
食物をこぼすとか、丸呑みにするとか、テーブルに肘をつくとか、パンにバターをつけすぎるとかいって、叱りつけた。
それから、お前は遊びに出かけるし、お父さんは駐車場に行くので、いっしょに家を出たが、別れるとき、お前は振り返って手を振りながら、
「お父さん、いってらっしゃい!」
と言った。
すると、お父さんは顔をしかめて、
「胸を張りなさい!」
と言った。
同じようなことがまた夕方にくりかえされた。私が帰ってくると、お前は地面に膝をついて、ビー玉で遊んでいた。
ストッキングはひざのところが穴だらけになっていた。
お父さんは、お前を家へ追い返し、友達の前で恥をかかせた。
「靴下は高いのだ。お前が自分で金を儲けて買うんだったら、もっとたいせつにするはずだ!」
-これが、お父さんの口から出た言葉だから、われながら情けない。
それから夜になってお父さんが書斎で新聞を読んでいるとき、おまえは、悲しげな目つきをして、おずおずと部屋に入ってきたね。うるさそうに私が目をあげると、お前は、入口のところで、ためらった。
「何の用だ」
と私がどなると、おまえは何も言わずに、さっと私のそばにかけよってきた。
両手を私の首に巻きつけて、わたしにキスした。
おまえの小さな両腕には、神さまがうえつけてくださった愛情がこもっていた。どんなにないがしろにされても、決して枯れることのないない愛情だ。
やがて、おまえは、ばたばたと足音をたてて、二階の部屋に行ってしまった。
ところが、坊や、そのすぐあとで、お父さんは突然なんともいえない不安におそわれ、手にしていた新聞を思わず取り落したのだ。
何という習慣に、お父さんは、取りつかれていたのだろう!
叱ってばかりいる習慣 - まだほんの子供にすぎないおまえに、お父さんはなんということをしてきたのだろう!
決しておまえを愛していないわけではない。お父さんは、まだ年端もゆかないおまえに、むりなことを期待しすぎていたのだ。おまえをおとなと同列に考えていたのだ。
おまえのなかには、善良な、立派な、真実なものがいっぱいある。おまえのやさしい心根は、ちょうど山の向こうからひろがってくるあけぼのを見るようだ。
おまえがこのお父さんにとびつき、お休みのキスをしたとき、そのことが、お父さんにははっきりわかった。
ほかのことは問題ではない。
お父さんは、おまえに詫びたくて、こうしてひざまずいているのだ。
お父さんとしては、これが、おまえに対するせめてものつぐないだ。
昼間こういうことを話しても、おまえにはわかるまい。だが、あすからは、きっと、よいお父さんになってみせる。
おまえと仲よしになって、いっしょに喜んだり悲しんだりしよう。
小言をいいたくなったら舌をかもう。そして、おまえがまだ子供だということを常に忘れないようにしよう。
お父さんはおまえを一人前の人間と見なしていたようだ。こうして、あどけない寝顔を見ていると、やはりおまえはまだ赤ちゃんだ。
きのうも、お母さんに抱っこされて肩にもたれかかっていたではないか。
お父さんの注文が多すぎたのだ。
もうちょっとだけ、人を認めよう
部下のアウトプットに満足ができなかったり、依頼したものがでてこなかったりして、ちょっとイライラしていたとき。
そんなときにこの話を読んで、思わず「はっ」となってしまいました。
(なったのが祭日ってのがまた何とも言えぬ感じですが・汗)
もうちょっと、努力に目を向けたり、もうちょっとチャンスを沢山与えたり。
お客様がいるのでそうそうはできませんが、それでも、少しずつ。
そんなことを思ってちょっと浸ってしまった3連休の最後でした。
人を動かす 新装版(デール カーネギー 著)
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